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深夜に押し入るも外国人店員の「反撃」で逃走… コンビニ強盗男の〝限界生活〟
「ナイフを持った人が店に入ってきた-」。今年7月、東京都墨田区のコンビニエンスストアから110番通報が警視庁に入った。外国人店員に撃退され、「強盗犯」は何もとらずに逃走したが、本所署は今月5日、強盗未遂容疑で住所不定の無職の男(57)を逮捕した。取り調べからは、生活に困窮した末、安易な犯行に及んだ経緯が浮かび上がった。
入念な準備も撃退
「まさか自分の店舗で起こるとは…」。被害に遭った「ローソン石原四丁目店」(墨田区)の50代の男性オーナーは、事件をこう振り返る。
7月23日未明、頭に白いタオルを巻き、口元をマスクで隠した男が店内に入ってきた。
捜査関係者によると、男は普段から店を利用しており、周囲の土地勘があることから「ターゲット」に選定。犯行前に、店の外観や内部の構造もしっかりと確認しており、人目を避けて客足が遠のく深夜を狙ったとみられる。
男は店内で客を装い、奥の棚からヒレカツサンド1個を手に取り、店を1周。客はおらず、店員はバックヤードに入っていて不在だった。レジ前に立った男は、満を持して呼び鈴を鳴らす。
出てきたのはウズベキスタン国籍の10代後半の男性店員。男はポケットから取り出した果物ナイフを差し向けて「金を出せ」と言い放った。
レジの中まで侵入して迫る男に対し、男性は買い物かごで応戦。バックヤードから同国籍の20代の男性店員も金属製の棒を持って加勢に駆け付け、男は何もとらずに逃走。店員らにもけがはなかった。
オーナーによると、店員2人は兄弟で、兄は就職活動中、弟は日本語学校に通っている。季節ごとの新商品の品出し準備などを手際よくこなし、「まじめで頼りにしている」(オーナー)2人が店の売り上げまで守った形だ。
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